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ガラパゴストピックス

                              - 2012,01,09 -



 ◆調査により絶滅亜種ゾウガメの交配個体の存在が明らかに

フロレアナ島亜種ゾウガメは150年以上前に絶滅したと考えられていた。しかし最近の遺伝子調査で同亜種のDNAが交配している複数の個体の存在が確認された。

ガラパゴス国立公園局はアメリカのエール大学と共同でイサベラ島ウォルフ火山のゾウガメの生息状況の調査を行った。純潔のピンタ島亜種あるいは同亜種の交配個体を探すことを目的に、遭遇した全ての個体の血液サンプルを採取するというものであった。

あらゆる年齢の1700個体以上のサンプルが採取され、分析の結果、驚くべきことに150年以上前に絶滅したと考えられてきたフロレアナ島亜種の遺伝子を持った数十頭の交配個体の存在が確認された。

国立公園の担当責任者ワシントン・タピアによると、「いくつかの交配個体では比較的純度の高いフロレアナ島亜種の血を持っているものがあり、1頭あるいは複数のオリジナル個体がウォルフ火山のどこかにいまだ生存しているということも考えられる。また、現在フロレアナ島亜種復活のための飼育センターおよび生まれ故郷フロレアナ島再移入プログラムの実現可能性を検討しているところだ。」とのこと。

海賊や捕鯨船の時代、貴重な食料としてウォルフ火山に異なる島の異なる亜種が持ち込まれたことを示す資料が残っている。ウォルフ火山のふもとは彼らが諸島を後にする前の休憩場所として使われていた。おそらくここで多くのゾウガメが置き去りにされたのであろう。彼らの仕打ちがひどいものであったにせよ、そのおかげでフロレアナ島亜種の交配個体に出会うことが出来たのというのもまた事実である。

ガラパゴス諸島には14亜種のゾウガメが存在していた。そのうちのフロレアナ島亜種、サンタ・フェ島亜種の2つは人間による捕食で絶滅に至った。フェルナンディーナ島亜種は火山の噴火により絶滅した。現在は11亜種が様々な努力によりガラパゴス諸島で保存されている。

※注:かの有名なロンサム・ジョージはピンタ島亜種の最後の生き残りであり、このまま彼が亡くなるとさらに1種減ることになる。彼の遺伝子を残そうと様々な取り組みが続けられている。


(C) ガラパゴス国立公園/訳:柴田一輝
Parque Nacional Galapagos

PR.RPU.P001.R01 - 09/01/2012 - No.006
 
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