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ガラパゴストピックス

                              - 2010,10,25 -



 ◆植林で原生種復元へ



南米エクアドル、ガラパゴス諸島。特異な自然環境を持ち、独自の進化を遂げた生物の宝庫は1978年、世界自然遺産第1号に指定された。しかしその後の観光客の殺到で環境は激変、生物の多くが絶滅の危機に瀕した。07年、ユネスコ世界遺産委員会はガラパゴスを「危機遺産」リストに登録した。
最大の街、サンタクルス島プエルトアヨラの人口は50年前、160人だったが、一昨年には16000人を超えた。島外から持ち込まれた外来植物は71年に77種だったが、08年には900種を突破し、560種しかないガラパゴス原生種を脅かし、かつて諸島全域で数万㌶の森を作った固有種のキクの仲間、スカレシアは約100㌶にまで減った。
この破滅の連鎖に歯止めをかけようと07年、「ガラパゴス自然保護基金」が活動を開始した。設立者はフォトジャーナリスト、藤原幸一さん。91年からガラパゴスを訪れ、その変ぼうを記録している。活動の柱は植林による固有種、原生種の植物の復元だ。ガラパゴス国立公園局などの協力を得て07年5月、スカレシアの植林を開始。これまでに計5カ所の植林地を造り、約5000本の苗を植えた。参加者は約2000人。日本からの観光客に加えて、現地の高校生も環境教育授業として参加している。「高校生は周囲の木の大半が外来種とは知らなかった。地元の人に環境意識を持ってもらう契機にもしたい」と藤原さんは語る。
成長の早いスカレシアは既に5㍍を超え、多くの観光客が訪れる通称「ゾウガメ牧場」の脇には、植林活動を紹介する看板も立てた。だがガラパゴスの状況は予断を許さない。今夏、ユネスコは危機遺産登録を解除、研究者や環境保護団体が批判を続けている。藤原さんも「危機は増加し続けている感がある。地球の財産であるガラパゴスを守る活動をさらに広めなければ」と話している。

【奥野敦史】

(C)毎日新聞
 
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