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ガラパゴストピックス

 
                              - 2009,07,02 -



 ◆「原風景」を取り戻せ ガラパゴス固有種の植林拡大

世界遺産の南米ガラパゴス諸島で、開発で失われた固有植物「スカレシア」の森を復活させる植林活動が広がりをみせている。07年に日本のNGOが現地の植物学者らと始めたのがきっかけだ。

スカレシアは樹木のように育つキク科の植物で、ガラパゴス諸島で独自の種へと進化した。種類にもよるが、大きなのは幹の直径20cm、高さ10mを超す。ガラパゴス諸島を訪れ進化論の着想を得たチャールズ・ダーウィン(1809~82)も複数の種類を採取している。

観光の中心地サンタクルス島では、スカレシアを中心とした原生林がかつては3万~4万㌶広がっていたが、農地開発などで現在は計約150㌶と激減した。追い打ちをかけるように、ブラックベリーなどの外来種が勢力を拡大。残されたスカレシアの森を圧迫している。

植林活動は、写真家でガラパゴス自然保護基金代表の藤原幸一さんの呼びかけで始まり、これまでに約400人が参加した。08年からはガラパゴス国立公園局も作業に加わっている。森林の復元には樹種や植生についての専門知識が不可欠で、現地のチャールズ・ダーウィン研究所が協力している。

移植する苗はスカレシアのほか、ペガペガやウナデガトなどの在来植物計5種。今年5月までに、サンタクルス島内の荒廃した農地跡などに計約千本を植樹した。

スカレシアは伸びるのが早く、07年の移植時に約30cmだった苗は高さ5m以上に育っている。植林活動は、緑深い原生林の中をゾウガメがのし歩くこの島本来の「原風景」を取り戻すのが目標だ。

今年は10月までに5回、計約200人の日本人が島民と一緒に植林をする計画だ。

(山本智之)



(C) 朝日新聞

[07/02] 



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