南米エクアドルのガラパゴス諸島で、ほぼ全身がピンク色をした新種のイグアナの生息を確認したと、イタリアのトルベルガータ大などの研究チームが5日、米科学アカデミー紀要(電子版)に発表した。 イグアナはトカゲの仲間で、チームによると、同諸島にはリクイグアナ2種、ウミイグアナ1種の固有種がいる。今回確認されたのは新たなリクイグアナで、最大の島イサベラ島北部の火山周辺に生息していた。英生物学者ダーウィンが1835年に同諸島を探検した際には訪れなかった地域だという。
黄色っぽい他のリクイグアナと異なり、黒いしま模様の背中と黒いしっぽを除いてピンク色。首の後ろがなだらかに盛り上がっているのも特徴だ。 遺伝子解析の結果、進化の面では、他のリクイグアナよりずっと前に枝分かれしたリクイグアナの原形に近い種と判明。地元の保護関係者が1986年に見つけたが、科学論文の発表は初めて。 チームはこれまでに36匹を確認したが、生息数がきわめて少なく、絶滅が心配されるという。