■『ガラパゴスがこわれる』 藤原幸一写真・文(ポプラ社・1680円)
世界的に貴重な動植物が数多く生息しているガラパゴス諸島は、1978年に世界自然遺産に指定された。以来、一大観光ブームが起き、多数の観光客が訪れるようになり、人口も急増。持ち込まれたゴミや外来生物が動植物の生息環境を脅かしている。
散乱するゴミの上で日光浴するイグアナの目は悲しそうだ。熱に浮かされたような、どこかの国の“世界遺産ブーム”に警笛を鳴らす。