世界の政府機関や科学者でつくる国際自然保護連合(IUCN)が、絶滅の恐れがある動植物を掲載した「レッドリスト」07年版を公表した。今回初めてサンゴが評価対象になり、掲載されたのが特徴だ。絶滅危惧種とされたのは、前年より188種増えて16306種になった。
ガラパゴス諸島(エクアドル領)付近に生息するサンゴ10種が調査され、初めてリストに掲載された。うち1種はすでに絶滅した可能性がある。減少の主な原因は地球温暖化や、東太平洋赤道付近の水温が高くなるエルニーニョ現象と考えられている。
アフリカに生息するニシゴリラは、絶滅危惧種の中でも最も絶滅の恐れが高い「絶滅寸前」に位置づけられた。食用として肉が取引されたり、エボラ出血熱の流行で死んだりしたためだ。
インドなどに生息するワニのインドガビアルも、開発による生息地の画会から「絶滅寸前」とされた。中国の長江(揚子江)に生息るつヨウスコウカワイルカは、水質悪化などの影響で「おそらく絶滅」とされた。
日本でも観賞魚として人気が高い、インドネシア産のテンジクダイ科の魚「プテラポゴン・カウデルニィ」も記載された。年間90万匹も漁獲されており、絶滅が心配されている。
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