ラクダ専用のトラックに積み込まれて港に向かい、
そこから中東へと輸出される |
長距離寝台車に乗って内陸をめざした。
車窓から見えてきた景色は、はてしなく水平線まで続く、赤茶けた広大な砂漠であった。
最近砂漠で、ラクダが爆発的に増えているという。
もともと、ラクダは一頭もいなかった。乾燥に強いことから、19世紀中頃にインドやアフガニスタンから輸入された。
内陸部探検や大陸横断鉄道、送電の敷説など重用された。
・・・年から・・・年の間に・・・・・・頭が輸入された。だが、20世紀には入ると、鉄道や車の発達で労力としての役割がなくなり、ほとんどのラクダが砂漠に捨てられた。
野生化したラクダが100万頭以上いるとみられている。
昨年まで、地球温暖化による5年におよぶ記録的な旱魃にみまわれた。増えすぎたラクダの群れが、のどが渇き強暴になり、有刺鉄線のバリケードを破壊して町に侵入して、大暴れする事件が起きている。・・・・・・また、原生植物を食い荒らしたり生態系を破壊している。
ラクダの衝撃を受けた地域ではハンターを雇い、ラクダを駆除し始めた。
縁あってつれてこられたラクダにとって、受難の日々が続いている。
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