海が泣いている
少年写真新聞社
 写真と文 藤原幸一

表紙
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丸い地球の表面で、圧倒的に広いのが海です。
海は、地球の表面の71%をおおっています。
地球上の水のほとんどは、海にあります。
陸にも、川や湖、氷河 、地中の深いところに
水があります。
それでも陸の水は、
地球の水のわずか2.5%にしかすぎません。

水は、海、空、陸との間を行ったりきたりしています。
その間、水は空気のような水蒸気になったり、
かたい氷になったり、流れる水になったりして
すがたをかえているのです。

海そうの海やサンゴ礁のことを「海の森」といいます。
そこは、たくさんの生きものたちがくらし、
卵をうみ、生まれた魚たちが成長する場所でもある
のです。

海の森は、地球の酸素をつくっています。
さらに、水中のごみをきれいにし、温室効果ガスを
とりこんで、地球環境を守ってくれているのです。

魚は海で卵をうみ、生まれたおさない魚が
大きな魚になって卵をうみ、命をつないでいます。

このサイクルをよく考えて漁を行えば、ぼくたちは海のめぐみをずっと味わうことができるのです。

しかし今、世界中の海では、そのめぐみのサイクルをはるかにこえる速さで漁業が行われています。
大型の魚であるマグロやカジキ、マンタなどは絶滅が心配されています。

つりばりをのみこんだガラパゴスウミイグアナ

混獲でぎせいになる動物は、世界で毎年およそ730 万t といわれています。これは、世界中で人がとっている漁獲量の8%にあたります。おびただしい野生動物のぎせいで、漁業がなり立っていることを、考え直さなくてはいけません。
  

人がほとんどいないしずかな砂浜には、赤や青などのカラフルなものがいっぱい落ちていました。
プラスチックの破片や、箱やうき輪に使われている発泡スチロールが、海からたくさん流れ着いていたのです。

プラスチックごみの中で、何か動いているものが……。
それはうわさどおり、プラスチックの黒いキャップを背中にのせた、オカヤドカリでした。
 

マイクロプラスチックの表面には、ダイオキシンやPCB、有機水銀といった体に悪い毒どくがたくさんついていて、
それが世界の海に広がっているのです。

鳥や魚がマイクロプラス
チックをエサだと思って食べてしまったり、カキなどの貝が、海水といっしょに体の中にとりこんでしまったりしていることがわかってきました。

木材や紙、木綿などの天然のものは、時間がたつ
と微生物によって分解されます。
ところが、プラスチックは細かくなっても、長い間そのままのこってしまい、自然にかえることはないのです。

このまま何もしなければ、2050 年には、海の魚の重さとマイクロプラスチックの重さが同じになるという予測が出ているのです。



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