マダガスカルがこわれる
THREATS TO MADAGASCAR'S BIODIVERSITY
株式会社ポプラ社
藤原幸一 著

表紙 裏表紙
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自然の宝庫、マダガスカルの原生林は、あと10年で消えてしまう!!
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夜明けと同時に、南部の乾燥した森に入った。
この地域独特の幹や枝に棘をもつ植物からなる、スパイニーフォレストとよばれる原生林だ。
この森にはシファカやワオキツネザルなどの原猿類、さらにマダガスカル固有のコウモリやカメレオン、植物などが生息していた。
一説では、マダガスカル固有の動植物は15万種にものぼるという。

このように、特異な生態系を育んできたマダガスカルが今、深刻な問題をかかえている。
人口爆発や貧困によって森が切り開かれ、かつて国土のほとんどを占めていたはずの森が島の10%を切ってしまった。
上空から見るマダガスカルは、つい数時間前に眺めてきたアフリカ東海岸のまぶしいばかりの森の色と、まったく違っていた。
森林が消え、今では乾燥したサバンナ化と山肌の浸食が進んでいる。




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