The Antarctic Ocean
―ペンギンたちの旅・病める南極海―



≪南極・アメリー棚氷≫
〜オゾンホールの下で生きる〜

夏はペンギンにとって衣更えの季節。
エンペラーペンギンの羽毛は、真新しい高密度のものに生まれ変わる。

オゾン層は地球の保護膜の役目をして地表のペンギンなどに有害な紫外線が届かないように働いている。
もし、1%のオゾン濃度減少があると、その結果3〜6%の皮膚癌が増加すると予測されている





≪南極・アデリーコースト≫
〜売春ペンギン〜

「アデリーペンギンは一生を添い遂げる、円満な一夫一婦制である」
と、ずっと信じられてきた。
ところが、
「アデリーペンギンでは売春があたりまえさ!
 しかも、売春は貨幣を使って行われているんだぜ!」
と言われたら
「どう思います?」 

最近になって、通説を覆すような新事実が明らかにされた。





≪南極≫
〜ゴミ大陸・南極〜

オオカミのように吠えたりしません。
これはジェンツーペンギンの「大あくび」なのです

ノルウェーが1931年まで、ここを捕鯨基地として使用していた。
捨てられた基地はそのまま南極でゴミと化している






≪南アフリカ≫
〜油まみれで死んでいく〜

船から油が漏れ出す事故が、毎日のように起きているのだ。
そして、毎日のようにペンギンが保護されている。
さらに六年前の船舶座礁では、一気に一万羽ものペンギンが油まみれになって助けられた。
飛べないペンギンたちは、海岸と何十キロも沖合にある漁場を、ほぼ毎日、泳いで往復しなくてはならない。
海面近くを泳ぐ彼らにとって、水面に漂う油から逃れる術はないのだ。