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太陽は西にかたむき、日ざしも弱くなりました。 ルリは遠くのほうに燃えたつオーロラのような光景を見ました。 それは夕焼けを背に、あかね色の羽を持つ大きな鳥の群れが、いっせいに飛びたつ姿でした。 「なんてきれいななんだろう。」ルリはため息をもらしました。 「あれはショウジョウトキというんだよ。」とつぜん男の人の声がしました。おとうさんです。 マリーナはいちもくさんにボートまでおりていき、だきつきました。 「マリーナを救ってくれて、ありがとう。」おとうさんはお礼をいいました。 オサガメは満足そうにうなずいています。お別れのときがきました。「ありがとう。」 マリーナの笑顔を見たとき、ルリはいっしゅん、もうすこし よりそっていてくれたらなあ、と思いました。 |
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