ルりのまわりに友だちが集まってきました。「いかないで。」ホッキョクグマはいいます。
「暑いところにいったらとけちゃうよ。」でもルリは、いくときめていました。
ホッキョククジラは頭でひと押し、ルリが動きだすのを助けてくれました。「元気でね。」
イッカクが牙をあげカチカチぶつけあう音や、
シロイルカのチューチューキィキィ別れをつげる声を、
ルリはちょっとさみしい気持ちでじっときいていました。
ルリがとおりすぎると、友だちがみんなはげましてくれます。
ザトウクジラがさけびました。
「もうすぐぼくたちも南にむかうからね。元気にしてろよ。」